最近はオイルフィニッシュという言葉を良く聞くようにもなりました。代表的なものではワトコオイルが有名です。オイルが木材内部に入り込むことによって耐久性が出るというもので、オイルで仕上げることからオイルフィニッシュと呼ばれています。
ニスのようにテカるわけではなく、しっとりとした手触りが特徴です。これはオイルフィニッシュでは油膜が貼られないことによるためです。そのため、水には弱いというデメリットがあります。
ニスのように1度塗れば終わりというわけではなく、月1~半年に1度はオイルを塗り込む必要があります。
目次
オイルフィニッシュができるアイテムは?
先程上げたように、ワトコオイルが有名ですが、広く言えばオスモカラーもオイルフィニッシュになります。油分が木材内部に入り込むことで保護をします。
同じように自然派塗料で有名なブライワックスはオイルフィニッシュに近いですが「ワックス塗装」なので、木材「内部」というより、「表面」を保護する塗料になります。蜜蝋ワックスも同じように「ワックス」なので、表面に近い部分のみになります。
その塗料、本当に安全?
さて、今まで私はオスモカラーもワトコオイルもブライワックスも使用してきました。どれも「自然派」と謳われていたためです。
しかし、ワトコオイルに表記されている「生殖能または胎児への影響のおそれ」の文字を見ると、本当にナチュラルな塗料なんてないのではないか、と思ってしまうのです。
ブライワックスの記事にも書きましたが、MSDS(化学物質等安全データシート)ですべての項目を確認することができません。
となると、残りはオスモカラーとなるわけですが、オスモカラーはいかんせん、取扱店が少なすぎます。メーカーHPに記載されている取扱店にも関わらず、カラーがなかったり、プロ専用店で入店することすらできなかったりしました…
普通の油でもオイルフィニッシュはできる?
このため、「完全自然派」「取扱店舗が多い」ということを考えると、ステイン(着色料)を別に購入し、一般的な「油」で仕上げる方がいいのではないか、という考えになりました。
ステイン(着色料)に関しては後述しますが、油については「乾性油」が向いているといわれています。乾性油以外の「半乾性油」「不乾性油」はオイルフィニッシュには向きません。
半乾性油:コーン油、大豆油、ごま油、米油 など
不乾性油:オリーブオイル、アーモンド油、椿油、菜種油、ひまし油 など
スーパーマーケットやドラッグストアで手に入る油は上記のものがメジャーになると思います。
この中でオイルフィニッシュとしてよく使用されているのが「亜麻仁油」や「荏胡麻油」です。しかし、最近の健康ブームから、これらの油の値段は跳ね上がり、100gで700円以上します。これなら、送料を出してでもオスモカラーを購入した方がオトクということになります。
ここでおすすめなのが「紅花油」や「ひまわり油」です。私はスーパーマーケットで紅花油を手に入れることができましたが、これらはAmazon等でも購入することができます。
紅花油でオイルフィニッシュをしてみた結果は?
我が家には不乾性油であるヒマシ油(キャスターオイル)が余っていたので、よくヒマシ油でオイルフィニッシュをしていたのですが、やはり紅花油とは異なります。
まず、紅花油はヒマシ油と比較してもサラサラしています。このため、木材への塗布がしやすいというメリットがあります。
また、ヒマシ油と比較してもベタつきがなく、乾燥時間は短めです。12時間ほど乾燥させると良いとされていますが、2~3時間でベタつきを感じなくなります。
元々の木材にステイン(着色料)で着色していればで、見た目もアンティーク感を醸し出させることができています。
ステインはどうすればいいの?
同じオイルフィニッシュでも、オイルに色が付いているワトコオイルやオスモカラーとは違い、食用油でのオイルフィニッシュは着色料は別途用意しなくてはなりません。
自然派塗料にこだわるのであれば、コーヒーや紅茶等でも着色が可能です。
また、アトムハウスペイント 水性自然カラー(天然油脂ステイン)というステインも売られていますから、このようなステインを使用し、最後は紅花油やひまわり油でオイルフィニッシュをする、という方法もありなのかな、と思います。